ソフトバンクの新料金プランは、“予想外”に複雑
通話料0円、メール0円、端末0円、月額は2880円……ソフトバンクが発表した新料金プラン「予想外割」。しかし本当に2880円で使えるのだろうか?
契約必須の「新スーパーボーナス」など、気になるポイントをまとめた。
通話とSMSが0円の「ゴールドプラン」と「予想外割」を発表したソフトバンク。26日に追加で発表する、としていた“6つ目の予想外”も明らかになった。
孫社長がこれまで携帯料金について繰り返し発していたメッセージは2つある。「携帯電話の料金は高すぎる」「携帯電話の料金は複雑すぎる」というものだ。
前者については「通話、メール、頭金0円」をアピールすることで、後者は「a社、D社より210円安いオレンジ/ブループラン」「キャンペーン価格2880円のゴールドプラン」というプランで答えているのだと思うが、この料金プラン、見れば見るほど複雑怪奇。「実はxxという例外がある」「このためにはxxを一緒に契約する必要がある」といった但し書きがたくさんあって、全く分かりやすくない。
予想外割の気になるポイントは……
予想外割の注意点を以下に挙げる。
- 「端末0円」と発表しているが、「新スーパーボーナスでは端末の頭金が0円になる」というのが実態
- ソフトバンク同士の通話でも、21時〜24時台は定額ではない
- メール0円といっても無料なのは、ソフトバンク端末同士のメールだけ
- ゴールドプランに入るには「新スーパーボーナス」の契約が必須
- 契約時には、「パケットし放題」「スーパー安心パック」「スーパー便利パック」という3つのオプションパックが自動的に付く
- 「スーパー安心パック」の契約は、一度解除したら次は半年先まで契約できない
- メールやWebアクセスをするには、S!ベーシックパック(315円)の契約が必須
- 無料通話分がない
- 他キャリアへの通話はむしろ割高
- 請求書の郵送は別途105円
一番分かりにくいのは、4番目の「新スーパーボーナス」だろう。ゴールドプランに入るには、新スーパーボーナスへの加入が必須になっている。新スーパーボーナスとは、ソフトバンクの携帯電話代金を、頭金ゼロ、24回の分割払いで支払う仕組み(12回、18回払いプランも追加予定)。新スーパーボーナスは、ユーザーにとっては頭金ゼロで端末を購入でき、ソフトバンクにとってはユーザーの短期間での機種変更を防げるというメリットがある。
ソフトバンクは端末代金のうち一定の金額をユーザーの利用料から割り引くため、ユーザーは1つの端末を2年間使い続ければ、最低限のコスト負担で端末を入手できることになる。機種によっては、ユーザーの端末負担代金はゼロになる。半面、ユーザーが途中で契約を解除したり、短い期間で機種変更したり、水没などで携帯を壊してしまった場合には、分割払いの残りの代金を支払う必要が生じる。
旧「スーパーボーナス」では、ユーザーが頭金を支払う代わりに「分割払いの料金=ソフトバンクによる割引金」となっていたが、新スーパーボーナスでは「分割払いの料金>ソフトバンクによる割引金」となるケースがある。その場合、分割払い料金と割引金の差額は、ユーザーが月々の支払いに上乗せして支払うことになる。
もう1つ注意したいのが5番目だ。「パケットし放題」は月額1029〜4410円のパケット通信料定額サービス。「スーパー安心パック」は月額498.75円で、修理代金が無料になったり、長期利用に伴いバッテリーがプレゼントされたりするサービス。「スーパー便利パック」は留守番電話や三者通話、割込通話(キャッチホン)などをセットにしたサービスで、3G:月額498.75円/2G:月額399円。3G端末ではアドレス帳をサーバに預かるサービスが付くほか、4人以上でも通話ができる。
ゴールドプランを契約すると、これらの3つのオプションサービスが自動的に契約される点に注意したい。もちろん、後で解約するのは自由だ。また、パケットし放題は最大2カ月、スーパー安心パックは最大3カ月、スーパー便利パックは最大4カ月が無料期間となっている。
実は、「6つ目の予想外」が発表になった今も、依然として不明点が残っている。スーパーボーナス契約者に対してゴールドプラン相当の特典はないのか(「と金」というコードネームのプログラムが用意されるそうだが)、割賦が24カ月より短い場合、ユーザーが毎月負担する金額とソフトバンクの割引額がどう変わるか、などだ。
月額2880円で使える人は、ほとんどいないはず
実際にゴールドプランで契約した場合、本当に2880円で使えるのか見てみよう。
まず、2007年1月15日までの「大創業祭キャンペーン」期間中に加入すること、あるいは11年以上契約していることが第1条件だ。これで基本料金が2880円になる。
上述の通り、メールやWebを使うには、S!ベーシックパックが必要。この契約は事実上必須なので、ほとんどの人は2880+315円=3195円以上払うことになる。
パケットし放題/スーパー安心パック/スーパー便利パックを契約した場合、最初の2カ月の最低支払い料金は3195円だが、パケットし放題やスーパー安心パック、スーパー便利パックの無料期間が終わる5カ月後以降、これらのオプションを解約していなければ月々の最低支払料金は5220円(3G端末の場合)となる。また、請求書が郵送であれば105円追加で5325円。電話をかける相手がソフトバンク以外だったり、テレビ電話をかけたり、ソフトバンク端末以外とメールをやりとりすればこの他に通信料がかかる。
26日、量販店へ出かけて何の気なしに料金について尋ねたところ、店員さんはメモ帳に図入りで懇切丁寧に説明してくれた。非常に分かりやすくツボをついた説明だったにもかかわらず、ちょこちょこ質問をしたのが悪かったのか、全部聞き終わって時計を見ると、20分以上が経過していた。記者以外のお客にも20分ずつかけて説明しているのであろうショップの店員さんのことを思うと、気の毒でならない。
「ソフトバンクは携帯の料金を安くする」「他社の料金は難しすぎる。ソフトバンクは料金を分かりやすくする」と胸を張っていた孫社長。業界構造を変えようという意気込みは分かるが、説明するのに20分以上かかる料金プランは、ほとんどの人にとって分かりにくいものであるはずだ。
とはいえ、ソフトバンクだけでなく、ドコモもauも料金プランは難しい。MNPを機に、料金を安くしたいと考えている携帯ユーザーは多いだろう。ユーザー自身が積極的に情報収集し、料金プランを理解することが、安く携帯を使うための王道と言えそうだ。
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